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トップMapAngel Down 少女たちの過去編>『兄妹の烙印』

前回→AD少女たちの過去編 『狩人の決意、少女の覚悟』

注意事項

1、これは東方projectの二次創作小説である

2、オリキャラが登場するのである

3、原作設定一部崩壊、キャラ設定一部崩壊しているのである

4、これらの要素のひとつでも嫌なのであるなら、すぐに戦略的撤退をするのである

5、以上のことが大丈夫ならば、スクロールで読んでいってくれ

「くっ!?」

耳元で弾丸が爆ぜる。
鼓膜が破れるかのような感覚を味わいながら、再び銃を構える。

「ほら、動きが鈍いぞ。そんなんじゃすぐに殺されるぞ」

40m先にいる彼からそんな言葉が届く。
だけど、そんな言葉に耳を傾けるほど私には余裕がなかった。

「んっ!」

再び拳銃を構え、彼に向かって放つ。
獣のような雄叫びを上げながら放たれる弾丸は、真っ直ぐに彼の胸の中へ……飛び込まなかった。
寸前のところで身体を翻して、それを躱したのだ。

「まだまだツメが甘いな。そしてこれで――」

彼の拳銃から再び銃声が爆ぜる。
その軌道は私の頭を掠り、そして――。

「これで、ゲームオーバーだッ!」

気づいたときには、銃口が私の頭に向けられていた。

「はぁ……これで、三対〇。お前、三回は死んだぞ?」

「そんな無茶だよ。入ってすぐにこんなことやらされちゃ、出来るわけないよ」

「出来るわけないよ、じゃねぇよ。出来なきゃいけねぇんだよ。敵は待ってくれねぇんだからさ」

「うぅ……そんな無茶苦茶な」

「無茶苦茶でもやるしかねぇんだよ、それがこの世界で生きるということなんだからさ」

暴論に近い意見だが、共感できないわけでもなかった。
彼の話だと、実践経験を積み重ねたハンターであっても、すぐ死んでしまうような世界。
幼い頃に身に付けた殺人術程度じゃ、何の足しにもならないだろう。

「まぁとりあえず、休憩でもすっか。これ以上やっても良い結果は望めないだろうしな」

「それにお前、かなり疲れているだろ。すっかり鍛錬を怠けていた証拠だな」

彼の言うとおり、私は肩で大きく呼吸しないといけないほど疲労を感じていた。
確かに、ここ数年は生きることを優先してきたせいか、鍛錬らしいものを何一つ行っていなかった。
今更だが、ツケがまわってきたのだと実感していた。

「よし、じゃあちょっとそこで待ってろ。何か冷たいスポーツドリンクでも持ってくるわ」

「うん」






私がハンターになってすぐのことだった。

「今日は、実戦形式のトレーニングをするぞ」

そんな彼の一言から始まったのが、このトレーニング。
実弾の入った拳銃を持って、お互いに撃ち合うというもの。
勿論、実弾なのだから、掠れば血が流れるし、当たり所が悪ければ死ぬ。
まさに死と隣り合わせのトレーニングなのだ。

正直に言うと、かなりきつい。
彼の弾丸は微妙に外してくれるとはいえ、殆ど正確と言っても過言ではない。
だから必死に避けなきゃいけないし、それに撃ち返さないと終わらない。
でも撃ち返そうとすると、動きが止まってしまうため、余計に狙いをつけられる時間を与えてしまう。
だからこっちが狙いを定める時間はない。故に、また避ける。
この悪循環の繰り返しだった。
おかげさまで、体力はすでに限界まで使い果たし、気力も殆どなかった。
正直、ここまで実力差がありすぎると自分が情けなく感じてしまう。

「ほらよ、冷たい飲み物持ってきたぞ。これで体力回復しろや」

彼から手渡されたペットボトルのキャップを開けて、一気に飲み干す。
その瞬間、全身に水分が補給されたかのような、そんな爽やかさを感じる。
後味もすっきりとしていて、中々美味しかった。
でも、私の知ってるスポーツドリンクとは何か違ったような気がした。

「ゼロ、これは何?」

「何って、これはスポーツドリンクだ。オレお手製のな」

「えっ? 手作り?」

「ああ」

何か嫌な予感がしてきた。
何でだろう、気になるのに聞いてはいけないような矛盾を感じてしまうのは。

「あの、これって、何を元にして作ってあるの?」

「あぁ……それは、聞かないほうがいいぞ」

「えっ? それって、言えないような代物を使っているの?」

「ん、まぁな。原材料を聞いた奴らが皆口を揃えて言ったことは、『聞かないほうがよかった』だからな」

「へぇ……そうなんだ。じゃあ聞かないでおこうっと」

「ああ、知らないほうが幸せって言うからな」

そう言う彼の笑顔は眩しいほど輝いていた。
そんな笑顔が見られたのだから、まぁ結果オーライかな、うん。

「あ、そうだ」

突然、何かを思い出したかのように言葉を続けるゼロ。

「突然だけど、オレの妹になってくれないか?」

「へっ?」

「ん、意味を理解できなかったのならもう一回言おう。オレの妹になってくれないか?」

えっと……妹?
妹って言ったらアレだよね。兄妹だよね。
その妹だよね。

「ああ、その妹だ」

「えっと、ごめんなさい、理解できなかった。えっと、どういうこと?」

「えっ? だから、妹になってほしいんだよ、オレの」

ごめん、全然意味が理解できない。
多分前置きが無いからなんじゃないかな。

「あの、どうしてそう思ったんですか?」

「ああ、まぁ簡単に説明するとな……」

「まず、汐里をヴァンパイア・ハンターとして雇ったのはオレだ。それは認める」

「ここで、問題なんだが、汐里を雇ったのはオレの独断なんだ」

「えっ? 独断?」

「ああ、独断だ。まぁ正確に言うと、オレの師匠にあたる人に相談したんだがな」

「まぁそんなわけで、オレはお前を雇用としようと思った」

「でも、ここで問題があるわけよ」

「問題って、何ですか?」

「まずうちの規則として、ハンターは基本的には独断で雇用はできないわけよ」

「でも例外がある。それは、兄弟関係もしくは、親戚だった場合だ」

――なんでそんなめんどくさい規則を取り入れてるんだろう、ここは。

そう思ったが、あえて口には出さなかった。さらに混乱しそうだからだ。

「だからお前を正式に雇用しようと思ったら、肉親関係じゃないといけないわけよ」

「それで、辿り着いた結論が……妹なんですか?」

「そういうこと」

なんとなくだけど、理解できた。
別にゼロと肉親関係になるのが嫌だとかそういった理由はないけど。
でもまあ、そういったことなら仕方ないよね、うん。
少し気になったんだけど、妹ってことは義理の妹ってことになるのかな。
だったら、兄妹で恋愛しても……いいよね。
あっと、危ない危ない。何考えているんだ私はっ!

「ん、嫌……だったのか?」

彼にそう言われて初めて私が今首を振っていたことを理解した。
違う、違うの。今のは、そのことについてじゃなくて。

「じゃあ、妹になってくれるのか?」

必死に首を縦に頷く。
なんというか、自分が憐れに思えてきた。
はたから見たら、何この人って思われてるんだろうなぁ。
まぁ周りには他の人はいないのだけれど。

「そうか、なら汐里。お前は今日から妹だ」

彼から手を差し出される。
どうやら、握手をしてほしいらしい。
勿論、断る理由などありはしない。

ここから始まるのだ、私の新しい生活が。
多分、今までの薄汚れた生活よりかなり苦労するんだと思う。
今日だって、死にそうになってたわけだし。
でも、それでも。私はこの生活のほうを選ぶ。
だからこそ、その始まりである今日この日を祝わなければならないだろう。
これからどう転んでいくのかは分からない。
それは多分、彼も同じだろう。
だから、私たちは歩んでいく。新しい未来へと。

そして私は再び誓う。
あの夜の復讐の決意を、絶対に果たしてみせると。

               To be continued...

次回→AD少女たちの過去編 『異世界へ誘う者』
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