上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
トップMapAngel Down 少女たちの過去編>『狩人と瀟洒なメイド』

前回→AD少女たちの過去編 『狩人と門番』

注意事項

1、これは東方projectの二次創作小説である

2、オリキャラが登場するのである

3、原作設定一部崩壊、キャラ設定一部崩壊しているのである

4、これらの要素のひとつでも嫌なのであるなら、すぐに戦略的撤退をするのである

5、以上のことが大丈夫ならば、スクロールで読んでいってくれ



「んでもって、次はやっぱりメイドかよ」

そう呟き、ひとつため息を吐く。
廊下の窓に付いている白いカーテンがゆらゆらと風に靡(なび)いている。
そのカーテンに目がいきそうになるが、それよりも今は目の前の敵に集中しなければならない。

「お客様、今日はどういったご用件でしょうか」

土足で踏み込んできた客人に対する言葉とは思えないほど優しい言葉で話しかけてくれたのがこのメイド、十六夜咲夜。
銀色の髪に、露西亜人のように白く透き通った肌。
そして古風な感じのメイド服。
彼女こそ、時を操る反則性能(チート)を持つメイドなのである。

「用件は、そうだな。フランに会いたい」

「妹様でしたら、今の時間帯ですと地下室におられますが」

「なら案内してくれ」

「いえ、それは残念ながらできません」

「どうしてさ?」

「当屋敷では、全館禁煙となっておりますので」

「あ、マジで?」

無意識のうちに煙草に火をつけていたことに気がつく。
すぐにその煙草を握り潰す。

「これでOKか?」

「いえ、駄目ですね」

再び拒否された。
今度は一体何が原因なんだろうか。

「当屋敷では、全館男子禁制となっておりますので」

「先に言えよッ!」

「つかそうだったら最初から言ってくれよ。無駄足じゃんか」

「ええ、そうです。だから今日のところはお引取りを」

「残念だがそういうわけにはいかない。オレも仕事なんでな」

「そうですか、残念です。では、こちらも仕事ですので」

お互いの視線が交差する。
武器を構え、集中する。
人間とはいえ、性能(スペック)自体は化け物だ。
体力温存なんか考えていると、確実に狩られる。

「ハンター協会所属登録番号10008、ゼロだ。手加減しねぇよ、メイド」

「紅魔館のメイド長、十六夜咲夜です。参ります、客人」

そして恐怖劇の第二幕が幕を開けた。





まず先手は客人。
黒のダウンジャケットのポケットから取り出したのは、漫画やゲームでしか見たことのない武器。
銀色の光沢を放つソレは、ただ人を殺すためだけに作られた武器。

「まさか幻想郷で実物を見られるとは思ってもいませんでしたよ」

呆れ気味にそう呟く。

「オレもだ。まさか幻想郷で使うハメになるとは思ってもいなかったがな。さっきも使ったが」

「さっきというと、美鈴にですか?」

「ああ。だが安心しろ。彼女は生きてるぞ。軽く脳震盪起こしただけだ」

安心しろと言われても、銃を構えている人の言葉など信用できないのが道理。
仮に嘘をついていないとしても、今の自分が危険な状況であることには間違いはなかった。

「そうですか。それはお世話になりました。では、あの子の借りを返さなければいけませんね」

「借りを貸した覚えはないんだが、なッ!」

彼の銃から弾丸が放たれる。
私は銃に詳しいわけではないので、それがどのような銃でどのような弾を撃つのかは分からないが、
少なくとも炸裂するだとかそういった類のものでないことは分かった。
すぐさま身体を翻し、弾丸を躱す。
そしてその速度を利用して、ナイフを数本投げる。
多彩な角度から放たれたナイフが、それぞれの軌道に乗って風を切り裂いていく。

「狙いは正確だ。そのナイフの腕は認めるぜ。流石は元ヴァンパイアハンターだな」

彼はその全てを難なく躱すと、再び銃を構えた。

「だが、正確すぎる故に読みやすい。心理戦では不利だぜ?」

彼の銃から再び火が吹く。
蛇の如く飛び出た弾丸は全て私の移動先に向かって進んでいた。

「貴方も良い腕をしていますね。私の動きをあらかじめ読んでその軌道にあわせて弾を飛ばすとは」

だけど、甘い。ミルクティーのように甘い。
確かに普通の人間だったら、直撃して終わりだろう。
だけど私はこれでも紅魔館のメイド長、この程度を乗り越えられないようでメイドが務まるわけがない。

――時符

「――プライベートスクウェア――」

これは時を操る呪いの詩(スペルカード)。
時間の流れを遅れさせることができる。
時間の流れさえ遅くなってしまえば、こんな弾躱すことなど容易いことだ。

「終わりですッ!」

この世界では、私以外の人間とそれに順ずる物の時間の流れを遅らせることができる。
つまり、この世界で私が投げたナイフはこのスペルカードの影響を受けることはない。
普通の世界では当たらなくても、この世界で外れることはない。
だが、何故だろうか。凄く嫌な予感がする。
私は自分の投げるナイフには絶対の自信を持っている。
それなのに、それなのにこの攻撃は躱される予感がするのだ。
彼がにやりと笑った。
その瞬間、彼が何を行おうとしているのかわかった。

「まさか、スペルカード!?」

――混符

「――クライシストルネード――」

その瞬間、私の世界が壊れた。
ガラスが割れたかのように、あっさりと儚く。

「なっ!?」

唖然としたまま、それを見つめる。
そして気づいた時には、彼は私との距離を一気に詰めていた。

「終わりだ。咲夜」

「しまっ――」

彼の左手にはナイフ。
私の扱う投げナイフではなく、白兵戦で用いられる戦闘用のナイフ。
それがゆっくりと私に投げられる。

――殺られるッ!?

そう直感した。
あのナイフに刺されたら恐らくは即死。
しかも、今の私の体勢だと躱すことはできない。
切り札であるスペルカードも間に合わない。

――お嬢様ッ!

瞼を閉じる。
そして来るべき死を待つ。

「?」

だが一向にナイフが刺さる様子はない。
当然のように痛みも何も感じない。
ただ静寂があるだけだった。
ゆっくりと瞼を開ける。
すると、目の前には白い世界が広がっていた。

「?」

「起きるのが遅いわよ。これだから人間は使えないわね」

その声。
その声は、私が守るべき主の声だ。
私が慕い、守ってきた主の声。
それが今、目の前にある。

「あの……、お嬢様?」

「なによ、咲夜」

「どうして、ここに?」

「決まってるじゃない」



「紅茶のおかわりを貰いにきたのよ」


          To be continued...


次回→AD少女たちの過去編 『咲夜の世界』
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://cerberus1275.blog69.fc2.com/tb.php/317-a9ce381a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。