上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
トップMapAngel Down 少女たちの過去編>『漆黒の翼に関する手記』

前回→AD少女たちの過去編 『共鳴』

注意事項

1、これは東方projectの二次創作小説である

2、オリキャラが登場するのである

3、原作設定一部崩壊、キャラ設定一部崩壊しているのである

4、これらの要素のひとつでも嫌なのであるなら、すぐに戦略的撤退をするのである

5、以上のことが大丈夫ならば、スクロールで読んでいってくれ







1441年8月22日

日記を付けることは、なんというか緊張するものだ。
日記を書くことを初めて経験する私にとっては、色々と戸惑う。
そもそも、いざ書こうと思ったときには、すでに頭の中が真っ白なのだ。
何をどういう風に書けばいいのか、よく分からないのだ。
だが、これを今後の一族に見せる以上、恥を晒すことはできない。
だがそれでも今後の一族の参考になればと、私は筆を動かすことにする。

スカーレット家の当主である私が、何故このようなことを始めたか。
まずその経緯から書くとしよう。
単刀直入に言うと、私の背中に生えている物だ。
一般的な吸血鬼の羽とは異なる黒一色に染まった巨大な羽――いや、羽というよりもはや翼の域であろう――を、私たちは『漆黒の翼』と呼んでいる。
これは、私が産まれてきたときから生えていたもので、これのおかげで私が当主になれたと言っても過言ではない。

だが、私には分かるのだ。
この翼には、何かが隠されている。
何かとてつもない大きな秘密が。

私は、それを探っていこうと思う。



1518年11月29日

久しぶりの日記だ。
いや、日記というのは毎日付ける物なのだから、これは日記というよりはメモなのかもしれない。

『漆黒の翼』の秘密を探り始めてから、長い年月が経った。
うちに通っている使用人は勿論、古くからある文献なども読んでみたのだが、何一つ手がかりがない。
ただ少しばかり分かったことがある。

まず一つ目として、これは遺伝するものである。
昔母に聞いたのだが、私の死んだ祖母も漆黒の翼を継承していたという。
残念ながら母はすでに亡くなっている。
よって、身内からこれ以上の手がかりを得ることはできないだろう。

そして二つ目、圧倒的な魔力である。
一般的な吸血鬼と比べても、その差は歴然としていた。
とにかく、強すぎる。
この力の源は、漆黒の翼だ。
だが、何故だろうか。この力は、私のものではない気がするのだ。
例えるなら、誰かから力を借りているような。
もし私の考え通りなら、漆黒の翼を継承した人物を調べていったほうがいいだろう。
そうすれば、誰がこの翼を所持していたのか、その本来の持ち主が分かるのだから。

そういえば、最近幻聴が聞こえるようになったのだが気のせいだろうか。


1534年2月11日

また期間が空いてしまった。
どうも私はずぼらな性格らしい。
それはそうと、今屋敷にある女性を住まわせている。
彼女の名はクロト。
当時、ルーマニアで魔女と謂われていた女性の一人だ。
実際に彼女が魔術を扱うのかと言えばどうなのかは知らないが、私は少なくとも彼女は魔女だと考える。
理由なのだが、彼女の持つ知識はどうも興味深いものばかりなのだ。
そして、その全てが確証を得ていた。
私は初めこの事実に信じられなかったが、彼女の相当な自信から嘘ではないことを知った。
だからこそ、彼女を匿う代わりに私の助手になってもらうことにしたのだ。

彼女の助けあってか、『漆黒の翼』の謎もとんとん拍子で解決していった。
そこで分かったことがある。
吸血鬼の先祖のことだ。
吸血鬼だって、人間と同じように生まれたはずだ。
じゃあいつ? どこで? どういった人物が?
その答えが解明したのだ。

『カズィスク・ベイ』

当時の人間は彼をこう呼んだという。
トルコ語で、串刺し公という意味だ。
彼はいわゆる武闘派、というより闘いに快楽を見出すような性格の持ち主だったらしい。
そして、彼は常に猛者と殺しあっていた。
彼が串刺し公と呼ばれたのは、倒した猛者を串刺しにしていたからだ。
恐らくだが、串刺しにすることで、自分が殺したということを示したかったのだろう。
何故吸血鬼が産まれたのかは未だに判明していない。
だがそれでも、確認される限りは彼が第一世代だということ。
彼の出生も謎に包まれているため、これ以上のことは分からなかった。

だが私は思う。
もしかしたら、彼は満足できていなかったのではないだろうか。
だからこそ、彼は何度も転生を繰り返していたのではないか、と。

これが一体、漆黒の翼と何の関係があるのか。
恐らくだが、この答えはここにあると思う。
私がよく時間を過ごす書斎なのだが、なんと本棚が動く仕組みになっていたのだ。
これはクロトが解いたのだが、どうやら特定の本の並べ方をすると本棚が動く仕組みになっていたのだ。
一体誰がこんなものを作ったのか、この疑問は今の私にはどうでもいい。
何故なら、今私の興味は、この本棚の向こう側に移ろいでいるからだ。

調べてみたところ、どうやらここは私の祖父の書斎らしい。
そして詳しく調べてみると、またもや新たな事実が判明した。
私の祖父もやはり漆黒の翼の継承者だったのだ!
そして祖父も私と同じく、独自で漆黒の翼のことを調べていたのだ。
先代は偉人というのか、流石は祖父。全ての謎を手記に綴っていたのである。
これからその手記を読もうと思う。その内容に関しては後日、この手記にまとめようと思う。

1534年2月19日

なんということだ……!
これが、真実だったというのか。

結局あれからずっと書庫に篭りきりだったのだが。
私の恐れていた予想が確信へと変わったようだ。

漆黒の翼……一体どうしてこれが継承され続けているのか?
漆黒の翼の本来の持ち主は一体誰だったのか?
そして、吸血鬼の先祖である『カズィスク・ベイ』。

この三つの糸がついに繋がったのだ。
祖父の手記と私の集めた手がかりが導くものは、やはりこの一文だった。

漆黒の翼の本来の持ち主は、『カズィスク・ベイ』だったということだ。

そして、漆黒の翼は何故転生を繰り返すのか?
これについても謎が解けた。

漆黒の翼というのは、本来の吸血鬼の羽とは比べ物にならないくらいの魔力をもつ。
これは、漆黒の翼の本来の持ち主である『カズィスク・ベイ』のもつ魔力なのだ。
その魔力が『カズィスク・ベイ』の力によって、我がスカーレットの家系に呪いとして組み込まれていたのだ。
そして、その漆黒の翼をわざわざ転生させる意味。
これが分かったとき、私は驚愕のあまり失神してしまいそうになった。

それは、『カズィスク・ベイ』の気性にあった。
彼は武闘派で猛者を捜し求めているということを前にも書いた気がする。
そう、それこそが彼の目的なのだ。

自分より強い者がいなければ、生まれるまで待てば良い。

彼は漆黒の翼に自身の魂を入れて、それを呪いとして転生させたのだ。
そして継承した者が彼と同じ狂気に満たされれば、その身体を乗っ取る。

正気とは思えないが、彼の目的は恐らくこれだろう。
持ち主を狂気に満たし、身体を乗っ取って暴れる。
そして乗っ取られた身体の持ち主は、その自我を心の奥底に封印される。
自我が崩壊されるよりかはましとはいえ、そうなったらこの世界は終わるだろう。

そして、過去の例で漆黒の翼の継承者が変貌しなかったのは、乗っ取られる前に自ら命を断ったからなのか。
昔から聞こえていたこの幻聴も、彼の声なのだろうか。
そして、その声がはっきりと聞こえる私も狂気に満たされつつあるのだろうか。

私はどうしたらいいのだろうか。






1535年9月





   も    う         だ め   だ








            
          ヴィ ク    ト    リ   ア
                            
               す    ま      な  い  




   





    し            の 
                      う







      To be continued...


次回から第一部『狂乱する少女編』に入ります。

次回→AD狂乱する少女編 第1話『紅魔の門番』
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://cerberus1275.blog69.fc2.com/tb.php/335-9a09fcc8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。