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トップMapAngel Down 狂乱する少女編>『狂気の目覚め』

前回→AD狂乱する少女編 第1話『紅魔の門番』

注意事項

1、これは東方projectの二次創作小説である

2、オリキャラが登場するのである

3、原作設定一部崩壊、キャラ設定一部崩壊しているのである

4、これらの要素のひとつでも嫌なのであるなら、すぐに戦略的撤退をするのである

5、以上のことが大丈夫ならば、スクロールで読んでいってくれ









レミリアが紅魔館の中へと入ると、咲夜とパチュリーが出迎えてくれた。
パチュリーにも、咲夜を通じてすでに伝わっていた。

「貴女たちももう出て行っていいのよ?」

彼女がそう言うと、二人とも顔を横に振った。

「お嬢様が、ヴァンパイアハンターであったこの私に名前をつけてくれたときから、私は何があってもお嬢様についていくことを決めたのです」

「私も、あなた達姉妹をいつまでも監視する義務がある。私も同行させてもらうわ」

「そう……ありがとう。二人とも」

レミリアのそのか弱い瞳から再び一筋の涙が零れ落ちた。
それを咲夜が丁寧に拭く。

「あなた達の決心、よく分かったわ。それじゃあ、客人をもてなす準備といきましょうか」

「はい!」

「ええ!」

二人の声が木霊する。
憎悪と悲しみに満ちた異変の始まりの合図だった。









同じ頃、フランは紅魔館の外にいた。

普段からあまり外には出ない彼女だったが、
今日は機嫌が良いのか、日傘を持って外に出ていた。

「外へ出てみたけど、面白そうなものは何もないなー。どうせなら、チルノちゃんにでも会いにいってみようかな」

氷の湖へと向かおうとしたとき、目の前から何かが飛んでくるのが見えた。

「?」

それを弾丸だと認識する前に、すでに地面に崩れ落ちていた。
彼女の意識が明かりの見えない暗闇の底に沈んでいく間、彼女の耳には獣の咆哮のようなものが響き渡っていた。













ゼロが彼女の姿を見つけたのは、それから三十分経った後だった。
彼はフランを必死に起こそうとしていた。

「頼む! 起きてくれよ! フランッ!!」

涙目になりながら、彼女の身体を揺する。
そして彼女の身を揺すりながら、ふと気づく。
彼女の苦痛に歪んだ顔が、妹である汐里に見えたことだった。
フランは元々汐里と瓜二つの顔を持っていた。
別にゼロは彼女を汐里と重ねるつもりはなかった。
フランはフラン。汐里は汐里。あくまで別の人物。人間と吸血鬼。種族も異なる生き物だ。
だけど、この時ばかりは――。

「頼む、頼むよ……。お願いだからさ」

涙目になりながらも、彼女の身体を揺するのを止めようとしない。
傭兵なら誰しもが知っている。重症を負った仲間の身体を、決して揺すってはいけない。
逆に患者に負担を掛けてしまうし、何よりも敵がいる中で背中を見せる真似をしたら確実に殺されるからだ。
だからこそ、戦場では仲間が死の淵に追いやられても、決して動揺はしない。
だが今の彼は、そんな基本中の基本など全て頭から飛んでいってしまってたのだ。

「くそっ! いったい誰がこんなことを……」

彼に原因など分かるはずがなかった。
ただ、目の前に結果が残されていただけだった。
不甲斐ない自分自身を呪おうにも、敵を作り出そうにもできない。
だが彼は、敵となる存在が欲しかった。
この恨みを晴らす存在が欲しかった。
その意思は、フランを守るために世界を壊そうとしたイリスとどことなく似ていた。

「くそっ!」

彼は何もできない無力な自分に対して不甲斐なさを感じていた。
その気持ちは、心の奥底にいる闇にまで届いた。

――フランを守りたい。

突然脳裏の奥底で、少女のような可憐な声が響いた。

――フランを守りたいのでしょ?

「ああ。守りたい。この世界から彼女を守ってあげたい!」

――そう……なら、彼女の脅威になるものを全て排除すればいいじゃない。

「脅威を……全て排除?」

――そう……私に任せて。必ず、フランとともに描ける素敵な世界にしてあげるから。

彼はその天使のような囁きに耳を貸していた。
フランを守りたい……彼の頭の中は、もうそれしかなかった。

「必ず……創れるよな? その世界は」

――ええ、必ず。約束するわ。

「なら、頼む……。オレには、フランを守るための資格も力もないから」

そう言うと、彼の身体が突如光り輝き始めた。

世界が変わる。

彼の身体が、彼女のものに。

彼の力が、彼女のものに。

彼の世界が、彼女のものに。

そして彼女は生まれた。
いや、正確に言うと、生まれ変わったという表現が正しいのかもしれない。
銀色の長く綺麗な髪に、人形のように白く透き通った肌。
そして自身の身長ほどもある巨大な漆黒の羽。紅く燃え盛る瞳。
紅魔館の真の主、イリス・スカーレットだった。
彼女は、地面に倒れているフランを抱きかかえ、陽の当たらない草むらの中に隠した。

「心配しないで、すぐに暖かいベッドの上に寝かせるからね」

彼女はそう言うと、視線の先にある紅の屋敷――紅魔館――を見つめた。

「フラン……絶対に、貴女を守ってみせる。この世界にいる、全ての脅威を排除するから」

彼女の瞳には、あの時と同じ憎悪だけが支配されていた。




                 To be continued...


次回→AD狂乱する少女編 第3話『崩壊の序曲』

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2013/10/03(木) 21:40 | | #[ 編集]
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