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トップMapAngel Down 狂乱する少女編>『招かれざる客』

前回→AD狂乱する少女編 第7話『怒りに狂いし天狗の少女』

注意事項

1、これは東方projectの二次創作小説である

2、オリキャラが登場するのである

3、原作設定一部崩壊、キャラ設定一部崩壊しているのである

4、これらの要素のひとつでも嫌なのであるなら、すぐに戦略的撤退をするのである

5、以上のことが大丈夫ならば、スクロールで読んでいってくれ











薄く黒い靄(もや)のようなものが降り注いでいる守矢神社。
そこに二人の巫女がいた。
彼女たちの視線は、ある一点に奪われていた。

太陽。
その漆黒な太陽に、彼女たちの視線が奪われていたのだ。

「あれは、一体」

紅と白が交わった巫女服を着る黒髪の少女――博麗霊夢――が、そう呟いた。

「さぁ……でもこれは異変では?」

蒼と白が交わった巫女服を着る緑髪の少女――東風谷早苗――が、そう尋ねた。

「確かに。前の紅魔館事件のときの霧とどことなく似ているわね。また、首謀はレミリア?」

霊夢の推理に早苗は反論する。

「レミリアはあくまで空を霧で覆い隠しただけです。太陽を覆い隠せるほどの霧は出せるとは到底思えませんが。
 それに、太陽の一部を黒く染めたところで日光に影響を与えるのは無理だと思いますが」

早苗が箒を仕舞いながら、そう言う。

「確かに貴女の意見は正論ね。でも、私は直接レミリアと対峙した。
 だからこそ言える。あの吸血鬼ならやりかねないと」

霊夢はそう言い、ひとつ溜息を吐いた。

「でも、こんなことをして一体何のメリットがあるというのかしら……」

「それが分からないから……うーん」

二人の巫女が頭を悩ませていると――。

「あれは日食だよ」

本殿のほうから誰かがそう言った。

「あ、神奈子様。もう起きたのですか?」

見ると、青髪のマッシュルームのような髪型をした少女がこちらに向かって歩いてきた。
背中にはしめ縄、そして少女というには高すぎる身長。
山の神、八坂神奈子であった。

「ええ。さすがにもう昼過ぎだからね」

「あら……もうそんな時間でしたか。辺りが暗いせいで分かりませんでした」

早苗が困ったような表情をする。
その二人の間に、霊夢が先ほどの疑問を問いただした。

「それよりも……日食ってなに?」

「日食というのはね……太陽が月によって覆われる現象のことよ。太陽と月の軌道が重なりあったときに起きる珍しい現象。
 今回の場合は、皆既日食とも言えなくはないわ」

皆既日食。

月の視直径が太陽より大きく、太陽の全体が隠される場合に起こる日食のことを言う。
世界、特に幻想卿では非常に珍しい現象であった。

「なるほど……じゃあ異変ではないのね?」

霊夢の質問に、神奈子は首を横に振った。

「いいや、確かまだ日食が起こる時期ではなかったはず。日食が起こるのは30年後だったはずよ」

「ということは……これは誰かが意図的に起こしたというのですか?」

「ええ。まず間違いはないわ」

「う~」

そこに間抜けな声が霊夢たちの耳に届いてきた。

「諏訪子様! もうお昼ですよ!」

諏訪子、と呼ばれた黄金色の髪色をした少女は唖然としていた。
そして神奈子の顔を見つめる。
神奈子は、微かに笑いながら視線をそらす。

「にゃっ!? もうそんな時間なの!? だって、外はまだ真っ暗じゃん!」

諏訪子と呼ばれた金髪の少女は、素っ頓狂(すっとんきょう)な声をあげる。
諏訪子は幼い子供に近い体型をしており、また子供じみた発言が目立つ。
一番の特徴は、頭に被っている目玉がついた帽子だが、それが生物なのか否かは定かではない。
だが、彼女を土着神――洩矢諏訪子であることを物語っていた。

「日食によるからです」

「あ、ホントだ」

諏訪子は本殿から出てきて、空を眺めていた。

「神奈子」

「なんだい?」

「もう日食の時期だっけ?」

「違うわ。これは誰かが意図的に起こした現象よ」

「……」

神奈子の言葉を聞くと、諏訪子が黙り始めた。
その様子に、早苗が心配になって声を掛ける。

「あの、諏訪子様?」

「えっ?」

突然、早苗に声を掛けられたことで驚いたようだ。

「どうしたんですか? いきなり黙って」

「あ、ああ。ちょっと考えていたんだよ。この異変について、ね」

「やっぱり、これは異変なのね?」

「ええ、間違いないわ。目的はともかく犯人はある程度目星がついたよ」

諏訪子の言葉に動揺を隠せない三人。

「本当なんですか諏訪子様っ!? いったい、誰が何のために!?」

「それは……」

そのとき、神社の階段のところから何かが倒れる音が聞こえてきた。
四人はすぐにそこに駆け寄る。
階段の下を見たとき、霊夢は唖然とした。

「なっ……」

彼女の視線の先には、翼を切り裂かれ、傷ついている小悪魔の姿がそこにあった。

「小悪魔ッ!? あんた一体どうしたのよっ!!」

霊夢はすぐに小悪魔のところに駆け寄って、理由を聞こうとした。
小悪魔は、擦れた声をこう言った。

「ぁ……霊夢……さん。お願いです……パチュリー様を助け……て……」

小悪魔はそう言うと、意識を失った。
それを見た神奈子が、すぐに霊夢に向かって叫ぶ。

「霊夢ッ!! 急いでこの子を本殿に運んできてッ!!」

「う、うん!」

霊夢はすぐに小悪魔を抱擁し、本殿のところに運んでいった。
本殿に運ぶと、すぐに布団が敷かれ、その上に小悪魔を置いた。
神奈子が小悪魔の傷の具合を見る。
一通り見た後、神奈子は無情にもこう言った。

「残念だけど……すでに手遅れよ」

その言葉に、誰もが絶句する。

「そ……そんな……」

早苗は震えていた。
少なくとも小悪魔に死に至らしめるほどの傷を負わせた人物がいる。
その事実に対して、得体の知れない恐怖を感じていた。
対して霊夢は、小悪魔を襲った人物に対して怒りの炎を燃やしていた。

「許さない……絶対に」

「霊夢……」

霊夢はその場を立ち上がろうとした。
その瞬間、彼女がバランスを崩し、その場に倒れこんだのだった。

「霊夢っ!?」

神奈子がすぐに霊夢の傍に駆け寄る。

「ぐっ……!?」

霊夢は何かに対してもがき苦しんでいた。

「霊夢!? おい、しっかりしろっ!!」

神奈子の意思に反して、霊夢は気を失った。

「一体……幻想卿に何が起こってるというの!?」

神奈子の悲鳴にも似た声に対して、誰も答えることができなかった。
早苗や諏訪子にも分からないのだ。幻想卿で起こっている異変が。
一同が困惑していると、階段の方から誰かがやってきた。

漆黒の翼に、血で染まった洋服。
透き通るような銀色の長い髪に、野獣のような鋭い瞳。
冷たいオーラを放つ漆黒の吸血鬼が舞い降りた。

「小悪魔が逃げ込んだ先に、獲物が4人もいるなんてね。ちょっと想定外だったわ」

吸血鬼の少女が言葉を紡ぐ。
その少女に、諏訪子が睨みながら言う。

「貴女は誰? ここに何の用なの?」

「少なくとも、神社に賽銭を入れにきたわけじゃないわ」

侵入者は答える。
諏訪子は感じていた。彼女からにじみ出る憎悪を。
そして私たちに向けられた研ぎ澄まされた殺気を。

「別に私が誰だって、貴女たちには知る必要はない。ここで全員、死ぬのだから」

「そう、小悪魔を襲ったのも、貴女?」

諏訪子が再び侵入者に問う。
侵入者は当たり前のようにその言葉を言う。

「……だとしたら?」

「ケジメをつけなきゃいけないよ。
 あんたのやった罪は重すぎる。腕一本でも満足できないわね」

諏訪子の代わりに神奈子がそう答える。
彼女にも分かっていたことだ。
今、目の前にいる侵入者が、諸悪の根源だということが。

「ふふ。できるとでも?」

侵入者は嘲笑う。
まるで自分たちが無力な存在かのように。

「できるわよ。ね? 神奈子」

「ええ。一緒に戦うのも久しぶりね、諏訪子」

二人の様子を見ながら、少女は微かに笑った。

「そう……。なら、仕方ないわね。こんなにも太陽が黒いから……」

「完膚なきまでに叩き壊してあげるっ!!」

二人の神と一人の吸血鬼。
ここ守矢神社でも、異変の火蓋が切って下ろされようとしていた。


満身創痍リスト:

パチュリー・ノーレッジ
十六夜咲夜
レミリア・スカーレット
犬走椛
射命丸文
小悪魔


                   To be continued...


次回→AD狂乱する少女編 第9話『神々の実力』
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